遠藤平吉(えんどう へいきち)

遠藤平吉は「怪盗20面相」である。あくまでも彼は怪盗であって怪人ではない。
この瑣末な違いに気付くか気付けないかが彼の運命を分けることになる。

そもそも、彼には親など存在しない。あえていうなれば親は「怪盗20面相」を夢想した人間たち、といったところか。
では作中で親となっている夫婦や怪人20面相との関係は?となるが、まあそれは冬樹灯子と深く関わってくる話なので彼女の解説で詳しく書こう。
彼は生まれたときからずっと捕らえられているといえるし、保護されているともいえる。
通称「野々宮さん」というのは彼をそこから抜け出せるように影ながら手助けしてるが、彼自身もまた捕らえている存在に弱みを握られているために、
それはお世辞にもうまくいっているとはいえない。
いまやたった一人となった家族である冬樹灯子に家族愛以上の感情を抱いてはいるのだが、精神的に幼い部分が多い彼女を見ているためかそれが妹分の保護、
つまり義務感からくるものだと錯覚している。その感情がいずれ自らを苛むということを知らずに・・・・・・。

主人公を妖怪以津真天にする上で、彼のパートナーとして閉鎖空間への侵入・脱出の得意な妖怪が欲しいと思い想像されたキャラであったが、
むしろいまは主人公のような扱いになりつつある。(というかなっている)
おっさんキャラより少年キャラの方が書きやすいのだから以津真天には涙を飲んでもらおう。
いやになるほど暗い過去、重い身の上なのだが周りで色々起きるせいでそれを気にしている余裕が無いため今を生きるのに精一杯、という構想。

妖怪としての成り立ちから鍵あけや探索、罠探知(作成)、美術品の鑑定、縄抜け、軽業などおよそ怪盗という存在に必要な技術を修得済みだが、
近代の機械(パソコンなど)は理解はできるものの特に得意というわけではない。
使用可能な妖術はわかりやすく書くと「透明化」「物質透過」「ピストル射撃(どこからともなく銃を出す)」「他者変化」である。
がちんこの殴り合いよりもむしろアクロバティックな行動が得意なタイプの妖怪であるためいざ近接戦闘となるとひ弱な彼ではてんで役に立たない。
しかし、手先が器用な分射撃は正確で、後方支援としては中々役に立つであろうと思われる。
これで治療系妖術が使えれば完璧なのだけど・・・・・・。

最終的に彼はより強い妖怪「怪盗40面相」へと羽化する、という予定である。
無論予定は未定ともいうし、もしかしたら「怪人20面相」に意識を乗っ取られてしまう可能性もある。
まあ、それは作者がうまく話をつなげられるかにかかっているわけで・・・・・・あまり期待しないほうがいいかもナ、チミ。









 

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